カヤマのブログ

カヤマ・音楽アルバム100選(ver.3.0) 【60位〜41位】

60. LINKIN PARK - Hybrid Theory

Release: 2000

Origin: US

Label: Warner Bros.

Genre: Nu-Metal/Alternative-Metal/Alternative-Rock

数年前から続いているニューメタル・リバイバルのおかげで、一周回って本作が一番最先端に聴こえる。


59. The Who - Tommy

Tommy

Tommy

Release: 1969

Origin: UK

Label: Decca

Genre: Hard-Rock

 


58. Slint - Spiderland

Release: 1991

Origin: US

Label: Touch And Go

Genre: Post-Rock/Post-Hardcore

ハードコア・パンクの領域におけるマイナスの美学と、風景・空間描写の極北。本作を初めて聴いた時は妙に地味な作品だと思ってしまったが、アンビエント音響派などのジャンルを通ってから聴き返すと一気に印象が変わる。なぜこんなに音数の絞ったバンドサウンドだけで、立体的な世界観が生み出せてしまうのか。


57. U2 - The Joshua Tree

The Joshua Tree

The Joshua Tree

  • U2
  • ロック
  • ¥1935

Release: 1987

Origin: UK

Label: Island

Genre: Alternative-Rock

 


56. BURIAL - Untrue

Untrue (Bonus Tracks Version)

Untrue (Bonus Tracks Version)

  • BURIAL
  • エレクトロニック
  • ¥1528

Release: 2007

Origin: UK

Label: Hyperdub

Genre: Dubstep/UK-Garage

 


55. …And You Will Know By The Trail of Dead - Source Tags & Codes

Source Tags & Codes (Deluxe)

Source Tags & Codes (Deluxe)

  • ...And You Will Know Us By the Trail of Dead
  • ロック
  • ¥1935

Release: 2002

Origin: US

Label: Interscope

Genre: Alternative-Rock/Post-Hardcore/Progressive-Rock

メンバー全員がマルチプレイヤー&ボーカルという型破りなバンドが生み出した、USオルタナの爆発力と70年代プログレ構築主義の鮮やかなマリアージュ。全編がハードコア譲りの淡いギターノイズに包まれていながらも、ほぼノンストップのアルバム構成や映画的なSEの差し込み方など、随所に凄まじい手の込みようを感じさせる逸品。もしPink Floydが90年代のアメリカで結成されていたなら、彼等と同じようなサウンドになっていただろうな。


54. Jaco Pastorius - Jaco Pastorius

Release: 1981

Origin: US

Label: Warner Bros.

Genre: Jazz-fusion

アメリカ・フロリダ州出身ベーシストの1stアルバム。Pat Methenyのバンドメンバーを経て制作された、初のリーダー作だ。フレットレスベースを用いて奇抜なベースラインを矢継ぎ早に繰り出すスタイルは、プレイヤーの中ではあまりにも有名だろう。

電子音楽家/ベーシストであるSquarepusherの作品と聴き比べると、思わず笑ってしまうほどにサウンドがそっくりだ。それを一度を体験してしまうと、その後は本作がIDM系のアルバムにしか聴こえなくなってくる。


53. James Blake - Assume Form

Release: 2019

Origin: UK

Label: Polydor

Genre: Post-Dubstep/R&B

イギリス出身シンガーソングライターの4th。彼は1st『James Blake』 によってD'AngeloなどをはじめとするネオソウルとUKベースミュージックのサウンド・プロダクションの要素を融合させて「ポスト・ダブステップ」というジャンルを生み出し、鮮烈なデビューを飾った。その方法論が音楽シーン全体に波及した後、彼はより普遍的なポップス/ソウルミュージックとしての質を高める方向へと舵を切り、その末に辿り着いたのが本作だ。

本作ではトラックの密室的・内省的な雰囲気は抑えられており、音楽批評メディアからの評価を落としてしまったのも正直頷けてしまう内容だ。しかし、印象に残る歌メロが増えているのも事実。僕は実験的な音楽家ではなく、「シンガー」としての路を選択した彼を応援したい。


52. Black Sabbath - Vol.4

Release: 1972

Origin: UK

Label: Vertigo

Genre: Hard-Rock

本作で繰り広げられるステキな演奏ぶりを、とある方が「伸び縮みするグルーヴ」と形容していたのをよく覚えている。バンド全体が噛み合って音の壁を作り出すパートと、ヘロヘロとだらしないパートとのグラデーションが心地良い。


51. David Bowie - The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars

Release: 1972

Origin: UK

Label: RCA

Genre: Glam-Rock/Proto-Punk

 


50. Jeff Buckley - Grace

Release: 1994

Origin: US

Label: Columbia

Genre: Alternative-Rock/Folk-Rock

 


49. Led Zeppelin - Presence

Release: 1976

Origin: UK

Label: Swan Song

Genre: Hard-Rock/Blues-Rock

Zep流マイナスの美学。


48. Travis Scott - Birds in the Trap Sing McKnight

Birds in the Trap Sing McKnight

Birds in the Trap Sing McKnight

  • ラヴィス・スコット
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥1833

Release: 2016

Origin: US

Label: Epic/Grand Hustle

Genre: HIP-HOP/Trap-Music

彼のアルバム3作の中では一番コンパクトな作りだが、それ故に一番まとまりが良く仕上がっているように思う。1st『Rodeo』の幅広いジャンルを取り扱った試行錯誤感、3rdのドリーミーな世界観ともまた違う、暗闇の中を孤独に彷徨っているような感覚に浸り込める一枚。なんとなくトラックの質感がUS離れしているというか、UK産に通じる無機質さと陰鬱さを感じさせる。


47. My Bloody Valentine - Loveless

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Release: 1991

Origin: UK

Label: Creation/Sire

Genre: Shoegaze/Dream-Pop/Noise-Rock

イギリス出身4人組バンドの2ndアルバム。「シューゲイザー」というジャンルを切り拓いた永遠の名盤として、また90年代最高のサイケ・トリップ体験アルバムとして、不動の地位を確立したアルバムだ。

本作で採用されているモノラル録音方式は、音の奥行きを悉く消し去り、ボーカル・リードギターリズムギター・ベース・ドラムという各パートの境界を曖昧にしてしまう。本作に収録されているのは「ロック」というよりも、もやもやしたノイズと甘美なメロディーがペシャンコにされ、肉体性を失ったなにかだ。そのサウンドに身を委ねていると、聴き手も「自分」と「世界」の区別を捨て去って、概念的な存在になれるのではないかという気がしてくる。


46. Radiohead - A Moon Shaped Pool

Release: 2016

Origin: UK

Label: XL/TBD/Hostess

Genre: Alternative-Rock/Neo-Classical/Ambient

 


45. Leonard Cohen - You Want It Darker

Release: 2016

Origin: Canada

Label: Columbia

Genre: Folk-Rock

 


44. Gastr Del Sol - Upgrade & Afterlife

Upgrade & Afterlife

Upgrade & Afterlife

Release: 1996

Origin: US

Label: Drag City

Genre: Post-Rock/Ambient/Folk

Jim O’RourkeDavid Grubbsによる音響実験デュオによる4th。現在においてはポスト・ロックの金字塔のひとつとして語られる事の多い作品だが、リリース当時は「ポスト・ロック」という単語自体が存在しなかったために「アンビエント・テクノ・フォーク・アルバム」と称されたそう。冷静に聴き込んでみれば、全編において微細なノイズが巧みに用いられているのだが、それよりも印象に残るのはアコースティック・ギター、ピアノ、Jim O’Rourke本人の歌声などのノスタルジックな生音の響き。


43. Solange - When I Get Home

When I Get Home

When I Get Home

  • ソランジュ
  • R&B/ソウル
  • ¥2037

Release: 2019

Origin: US

Label: Columbia

Genre: R&B

 


42. XXXTENTACION - 17

17

17

  • エックスエックスエックステンタシオン
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥1528

Release: 2017

Origin: US

Label: Bad Vibes Forever/Empire

Genre: Emo-Rap/lo-fi/Alternative-Rock

アメリカ合衆国フロリダ州出身ラッパーの1stアルバム。彼は2nd『?』リリースの翌月である2018年6月頃、銃撃によって惜しくもこの世を去った。

2nd『?』は彼の音楽的な個性を活かしつつヒップホップ色をより強め、『SAD!』『Moonlight』『changes』などのヒットシングルを生み出したクラシック・アルバムであった。その前作となる本作『17』は、その後の作品に比べてインディーロックやエモの影響が色濃く現れた、過渡期の作品と言えるだろう。2nd『?』は陰鬱なテーマを扱っていながらも、一緒に口ずさめるようなフレーズが数多く備わった、ある種開けた作風となっていた。しかし、本作にそのようなキャッチーな要素はごく僅か。一人で悲しみのドン底に落ちていく、密室的で孤独な曲ばかりが詰め込まれている。


41. NEU! - NEU!

Release: 1972

Origin: German

Label: Brain

Genre: Kraut-Rock

 

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